五、

 大勢の人の中に建っているとても大きな機械。
 遠くから見ても、目に付きそうなほど大きい。

 「むー…」

 機械の前には、可愛らしいお姉さんが立っている。
 緑の長い髪を一つに束ね、ピンクと白をベースにした服に
 身をつつんでいる。

 「あれが、トレーナーさん…?」
 「はい、何でしょう?」

 ぼやくスラカと、それに答えるトレーナーのお姉さん。

 「こんにちは。コアの回復ですか?」
 「え?あ、はい。そうなんです」
 「では、回復するコアをこちらに乗せて下さい」

 指示に従い機械のくぼみのところにコアを乗せながら、スラカは
 どうしてさっきの声が聞こえたんだろうと思っていた。
 スラカは、そこまでの声は出していなかったはずだ。
 それが聞こえたのである。トレーナーのお姉さんは素晴らしい地獄耳だ。
 滅多なことは言えない。…気をつけよう。と、先ほどまでしていた機械音がやんだ。
 機械に目をやると、降りていた蓋のようなものがゆっくりと開いていくところだった。
 そして、飛び出してくる小さな陰。

 「うわ…?!」

 落としてはいけないと思い慌てて受けとめてみたもの、これはなんだろう…。
 淡い水色の丸い身体を囲うように、ピンク色の輪がついている。
 その上には、小さな羽根が2つ。

 「鳥…なんだよねぇ」
 「あら、バードコアですね」

 自分の腕の中でうごうごと動いているコアをしげしげと見つめていると
 いきなり後ろからかけられる声。驚いて振り返ってみると、そこにいたのは
 トレーナーのお姉さん。

 「えっと、助けてもらった門番さん達から貰ったものなんです」

 びっくりしてバクバクといっている心臓をなだめる。
 お姉さん、後ろからいきなり声をかけるのは心臓に悪いのでやめてください…。
 次からは、背後には気をつけようと思うスラカである。

 「あぁ、テスとタイですね。あの2人には、皆さんお世話になってるんですよね」
 「みたいですね。結構慣れてるみたいだったし」
  「今まで、何人も初心者の方をお世話してきてますから。
  自然となれちゃったんでしょうね」

 あなたもお世話になったんでしょう?と尋ねてくるお姉さんに
 スラカは苦笑するしかなかった。

 「初めはしかたがないんです。これから頑張っていけばいいんですよ。
  だから、頑張ってくださいね」
 「はい、頑張ります!」

 にっこりと笑うお姉さんにありがとうと言って、別れをつげる。
 そしてそのまま、マジリタ北部へと向かう。
 門をくぐればそこは敵の地。後をついてくるバードコアを一なでし
 スラカは門の外に出る。

 
 頭の中にあるのは勝つことだけ
 それ以外のことなんて、考えない

 

 


 困ったなぁ…。話が中々繋がってくれません。
 もう一言欲しいんだけど、中々言葉が浮かびません。
 勉強不足ですね…精進したいと思います。
 
 


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